『エセー』より、子供の教育について

2023年9月30日 / その他

まずは『エセー』より、引用させていただく。【人間の学問のうちでもっとも困難で重大な問題は子供の養育と教育にある、ということにほかなりません。(中略)子供たちを常にもっとも適切な、もっとも有益な事柄に向けなさいということです。(中略)立派な家柄の子弟が学問を修めるのは、金儲けのためでもなければ、外面の利益のためでもなく、むしろ自分自身のために、自分を豊かにして内面を飾り、物識りの人間ではなく、立派な人間になるためでありますから、その子弟のために、(中略)どちらかといえば知識よりも人格と判断のほうを求めるように留意していただきたいのです。】

つまり、自分自身の内面を美しく、立派な秩序ある判断を下し人格を磨くことを優先せよ!ということだ。

子供たちには【露天に寝させ、不安の中に暮らさせよ】と書いてある。まさに箴言である。簡単にいうと甘やかすな!ということだと思う。

【批判と革新によって評判をかち得ようとかいう子供じみた野心をしりぞけなければなりません。芸術の破格な手法を駆使するのは大詩人にのみふさわしいことであるように、慣習を超越する特権をふり回すのは偉大で卓越した魂にのみ許されることであります。】

さて、大詩人と偉大で卓越した魂とは具体的にどういう存在になることなのだろう。どうしたら、その域に達するのだろう。

自分自身は愚か者だと知る事も大切だとモンテーニュはいう。

自分自身を見つめて、何が得意で何が不得手で、しかもその得意を伸ばし不得手を捨てるか、または克服するかを選択し判断し、実践しなければいけない。(ピカソは、欠点を伸ばせ!という。「それこそが個性なのだ」逆説的だが分からなくもない。結局、全てを成長させることが望ましいということかも知れない)

段階毎の切り分けが必要だ!また相手に対しても同じように見つめなければいけない。