2023年09月 の一覧

『エセー』より、子供の教育について

2023年9月30日 / その他

まずは『エセー』より、引用させていただく。【人間の学問のうちでもっとも困難で重大な問題は子供の養育と教育にある、ということにほかなりません。(中略)子供たちを常にもっとも適切な、もっとも有益な事柄に向けなさいということです。(中略)立派な家柄の子弟が学問を修めるのは、金儲けのためでもなければ、外面の利益のためでもなく、むしろ自分自身のために、自分を豊かにして内面を飾り、物識りの人間ではなく、立派な人間になるためでありますから、その子弟のために、(中略)どちらかといえば知識よりも人格と判断のほうを求めるように留意していただきたいのです。】

つまり、自分自身の内面を美しく、立派な秩序ある判断を下し人格を磨くことを優先せよ!ということだ。

子供たちには【露天に寝させ、不安の中に暮らさせよ】と書いてある。まさに箴言である。簡単にいうと甘やかすな!ということだと思う。

【批判と革新によって評判をかち得ようとかいう子供じみた野心をしりぞけなければなりません。芸術の破格な手法を駆使するのは大詩人にのみふさわしいことであるように、慣習を超越する特権をふり回すのは偉大で卓越した魂にのみ許されることであります。】

さて、大詩人と偉大で卓越した魂とは具体的にどういう存在になることなのだろう。どうしたら、その域に達するのだろう。

自分自身は愚か者だと知る事も大切だとモンテーニュはいう。

自分自身を見つめて、何が得意で何が不得手で、しかもその得意を伸ばし不得手を捨てるか、または克服するかを選択し判断し、実践しなければいけない。(ピカソは、欠点を伸ばせ!という。「それこそが個性なのだ」逆説的だが分からなくもない。結局、全てを成長させることが望ましいということかも知れない)

段階毎の切り分けが必要だ!また相手に対しても同じように見つめなければいけない。

『エセー』モンテーニュ著 感想文

2023年9月28日 / その他

 1533年ミッシェルド・モンテーニュは、ボルドー市に生まれる。もともと裕福な家庭に育つ。父はボルドー市助役(副市長)だった。2才の頃から家庭教師が付き、ラテン語や古典の勉強に励んでいた。ボルドー大学では哲学と古典を学んでいる。最初に出版したのが、レーモン・スボンの『自然神学』の翻訳だった。ラ・ボエシのラテン語の詩集および翻訳の著作集を刊行するなど、文学に長けていた。40才から『エセー』の執筆に取り掛かる。当時は、まだ自分自身のことを記述した文章がなかったようだ。つまり、エッセイ(随筆)を始めて書いたパイオニアということになる。今で言う、「自分探し」の研究者なのだ。人のことなどどうでも良い、自分の事をもっと深く知れ!と言っている。確かにぼくも人にこう見られたいとか、知られたら恥ずかしいとか、世間体を気にする。これではどうもダメらしい。自分が納得すれば、それが一番充実しているということだと思う。

 今日も借金までして、チームスタッフに早めに報酬を支払ったが、この行為は良いことだったろうか、悪いことだったろうか分からないが、彼にとっては助かったのではないか?と想像する。まあ、節制も大切だが、困った時に力になれたら幸いだ。自己満足かもしれないとも感じる。因みにモンテーニュは、執筆スタッフなどいなかったが、メイドさんは2人位雇っていたようだ。

 

エセー・モンテーニュ著 読了!

2023年9月27日 / その他

岩波文庫全6巻、『エセー』モンテーニュ著・超大作古典を読破!

なぜ、これを読もうかと思ったかというと、私は岐阜県民共済さんのお仕事で、図書館廻りをする機会を与えられた。

3〜4年前だったか、土岐市図書館におじゃました際に、司書さんに薦められたのが『「エリック・ホッファー自伝」構想された真実』だった。

この書は読みやすく、しかも箴言が満載だった。何度も読み返している。我が家のトイレに置いてあり、パラパラと捲る書である。

その本文中に、エリックが『エセー』を3度繰り返し読み返した事が記載されていた。エリックはエセーを引用しながら人と会話をしていたようで、それが随分と面白く喜ばれたようだった。

ということを知り、私もお金も無いのに思いきって6冊全巻を購入。総額5220円だ。

よくよく考えてみると、1580年頃フランスのボルドー市で執筆された古典であり名著なのだ。

これはお金には換えられない価値がある、というか換えたとしても10万円位の価値はあるだろう。それでも足りないくらいだ!

ちょっと、具体的に何が良かったのかの感想まで辿り着けなかったが、今日はこの辺でおしまいとする。(つづく)