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生命科学クライシスを読んで

2023年11月9日 / その他

T先生から『生命科学クライシス・新薬開発の危ない現場』

という本をお借りした。

「私たちは(確認と探索の)両方をつねにおこなっていますが、忙しいせいで、どれがどっちなのか区別は容易ではありません。注意がおろそかになっています。とにかく、やることがたくさんあるものですから」

単に透明性を高めれば、生物医学研究に蔓延している再現性問題に効果があるのではないか。手始めとして、科学者が自分のアイデアについてもっとしっかり記録すれば、ハーキングの落とし穴を避けられるだろう。

上述の文章を見つけた。

なるほど、「アイデアを記録する」これは良い方法かもしれないので、一度やってみることにしよう!

知行合一(ちこうごういつ)

2023年11月6日 / その他

 最近は、知行合一(ちこうごういつ)という言葉を噛みしめている。

 何故かというと、『エセー』モンテーニュ著を読んで感銘を受けた。モンテーニュはまさに知行合一の人だった。大袈裟な事は言わず、卑下もしない。明け透けな自分をさらけ出す。知っている事と行いが一致しているということと、言ったことは必ずやる。これが出来てこそ素晴らしい人間に到達するという。

 僕の場合、話を面白おかしくするために、大袈裟な表現や話を少し盛ったりするのが、子供の頃からの短所であり長所だった。話は大胆なのだが、約束が守れない事が多々ある。出来ると思ったけど出来ていないことが多いと思う。

 僕の生業であるグラフィックデザインという仕事も、現実よりもより効果的な表現を取り扱うことが多い。実際にデザインするときには、多くの人で賑わったり、売れていたりする姿をイメージしながら制作していると、本当にそうなったことも何度かあったと思う。が、他の殆どがボツだった、かな? 

 話を戻して、「知行合一」の言葉は、『菜根譚』にも出てきたのだ。

数冊の本から同じ事を見つけると嬉しい!

本当に「知行合一」が正しいかどうか、今後すこし実験してみようと思う。

T先生の仕事とショック・ドクトリン

2023年10月10日 / その他

今は、T先生の新刊本の制作に従事している。著作のなかに「ナオミ・クライン著/ショック・ドクトリン」という本が紹介されていたことを記憶の片隅に留めていた。僕にとって、岐阜のマーサ内にある丸善に行って、本を巡るのが仕入れの作業なのだ。あるとき、よく目立つ書棚にこの「ショック・ドクトリン」が平積みになっていたのだ。T先生の紹介される本は、難解なものが多いのだが、丸善で平積みになっていたので、ぼくの意識化で連結したのだった。高価な書籍なので、購入しようかどうか迷ったが、思い切って買ってみた。カナダの若き女性ジャーナリストだ。世界のトップの動きが手に取るように記載されていた。ミルトン・フリードマンからなるシカゴ経済学派。これが、世界を動かしたと知った。本当なのだろうか?ロシアのエリツィンは、このアメリカの経済学者たちを側近に置き、ロシア経済を立て直そうとした。しかし、実際のアメリカは、何も支援をしなかったらしい。ロシアはやはり知識的にもアメリカには劣っており、アメリカは経済も知恵も世界をリードしているようだ。アジア諸国やアフリカもアメリカの頭脳と経済力が幅をきかせている。これは世界にとって良いことなのだろうか?悪い事なのだろうか? 白黒とした極端な評価ではなく、その地域における役割りがあるのだろうか。日本はとても小さい。おそらく世界に何の影響力も持たないだろうが、そんな世の中で自分自身はどう生きていくか、を考えて行動したいと思う。

 

編集デザインの仕事

2023年10月8日 / その他

今日もT先生の新刊本の制作だった。7月から3ヶ月が経ったが、200P×4種を校了間近まで漕ぎ着けたのだから早い方だと思う。文章校閲は無理なのだが、文字校正は一生懸命やっている。

DTPソフトのインデザインという専門的なアプリの技術を駆使しながらの制作である。デザイナーは一般的にはイラストレーターを使う。両方ともアドビ社のものだ。インデザインを操るデザイナーは書籍デザインを業務範囲にする。

僕には変な特性があり、本文でもできるだけ文字詰めを手詰めで行うのだ。これは、人に言わせれば非効率極まりないのだ。

しかも、制作の途中で詰まりすぎてくっついてしまうというリスクも孕んでいる。でも、どうしてもツメないと気になるのだ。ひとりでコツコツとやる孤独な仕事だし、コンピュータの前に座りっぱなしで、身体も痛くなる。なんて地道な仕事なのだろうと思いながら、出来たときの満足感はたまらない。

この仕事もおおよそ9合目まで登ってきた。最後の頂上までが険しく厳しいのが常だ。

さて、気を抜かずに頑張るとするか!

『エセー』第4巻、感想文

2023年10月4日 / その他

下のモンテーニュの文章が面白い。

「私自身は動かない。こんなにもたくさんの家々が武装された中にあって、私の身分の者で、自分の家の守りをすっかり天に任せたのは、私の知る限り、フランスでは私だけだ。私は1本の銀の匙も、1枚の証書も持ち出さなかった。私は恐れようとも、生半可に助かろうとも思わない。」 なるほど、もうジタバタしない境地である。 セキュリティにうるさい昨今、所詮なにも持ち合わせていなし、何か重要な地位を占めている訳でもない。自分が居ようが居まいが、だれも困らない。どうでもいいや!というニュアンスか。そう考えると、心が安まるし、穏やかに過ごせるような気がする。 今日も1日中、文字校正に明け暮れた。文字を見続けたにもかかわらず、また感想文なんぞ書き始めた。しかし、自分の言葉を表現することは簡単なことじゃないな。 朝は『ショックドクトリン』ナオミクライン著を読んでいる。エセーとは正反対の本だ。 どうやらアルゼンチンは、拷問などがあって、危険な国だったようだ。そんな遠くの国には行ったことがない。

『エセー』より、子供の教育について

2023年9月30日 / その他

まずは『エセー』より、引用させていただく。【人間の学問のうちでもっとも困難で重大な問題は子供の養育と教育にある、ということにほかなりません。(中略)子供たちを常にもっとも適切な、もっとも有益な事柄に向けなさいということです。(中略)立派な家柄の子弟が学問を修めるのは、金儲けのためでもなければ、外面の利益のためでもなく、むしろ自分自身のために、自分を豊かにして内面を飾り、物識りの人間ではなく、立派な人間になるためでありますから、その子弟のために、(中略)どちらかといえば知識よりも人格と判断のほうを求めるように留意していただきたいのです。】

つまり、自分自身の内面を美しく、立派な秩序ある判断を下し人格を磨くことを優先せよ!ということだ。

子供たちには【露天に寝させ、不安の中に暮らさせよ】と書いてある。まさに箴言である。簡単にいうと甘やかすな!ということだと思う。

【批判と革新によって評判をかち得ようとかいう子供じみた野心をしりぞけなければなりません。芸術の破格な手法を駆使するのは大詩人にのみふさわしいことであるように、慣習を超越する特権をふり回すのは偉大で卓越した魂にのみ許されることであります。】

さて、大詩人と偉大で卓越した魂とは具体的にどういう存在になることなのだろう。どうしたら、その域に達するのだろう。

自分自身は愚か者だと知る事も大切だとモンテーニュはいう。

自分自身を見つめて、何が得意で何が不得手で、しかもその得意を伸ばし不得手を捨てるか、または克服するかを選択し判断し、実践しなければいけない。(ピカソは、欠点を伸ばせ!という。「それこそが個性なのだ」逆説的だが分からなくもない。結局、全てを成長させることが望ましいということかも知れない)

段階毎の切り分けが必要だ!また相手に対しても同じように見つめなければいけない。